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【書評】定年後不安 人生100年時代の生き方

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みなさんこんにちわ

安井宏@定年退職ブログです。

 今回は、大杉潤氏の「定年後不安 人生100年時代の生き方 (角川新書) 」を読みました。

著者の大杉潤さんは、 間もなく 60 歳 を 迎えるということで、いわば私と同じ定年退職世代です。

大学卒業後に、大手金融機関の日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行し、22 年間銀行員として勤務。45 歳直前に最初の転職をし、その後さらに2回の転職を経て、2015年に57歳で サラリーマンを卒業し、現在はフリーで研修講師やコンサルティングの仕事をされています。

 この本の中で大杉さんは、定年後の3大不安は「カネ」「孤独」「健康」であるとして、これを一度に解決する最善の方法が、「85歳まで現役で働くこと」と断定し、その具体的方法を説いています。

 


+++もくじ+++

 

人生100年時代の定年後不安

 2016年に刊行された、ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授による『 LIFE SHIFT』( 東洋経済新報社) が ベストセラー となり世界的に大きな反響を呼びました。

日本でも一種のブームになり、今や「人生100年時代という言葉がメディアにも頻繁に登場するようになってきています。

政府においても、首相を議長とする「人生100年時代構想会議」が設置され、リンダ・グラットン教授もその委員に就任をされるなど、国としても放っておけない課題と認識しているようです。

 60歳で定年し20年間,、年金などを中心にのんびり生活するというモデルはもはや陳腐化しています。

定年後は40年あると考えるべきで、もはや「余生では済まない」時代になり多くの人が不安を持っています。



トリプルキャリアの考え方

 「カネ」「孤独」「健康」のすべてを「85歳まで現役で働くこと」で解決できると強調する筆者は、その方法として、3つのステージに分け、トリプルキャリアという考え方で、「雇わない、雇われない働き方」を提唱されています。

 すなわち第一は会社員として働き、60歳のあとは再雇用という選択肢は選ばず、フリーランスのような働き方を行うこと。

さらに75歳くらいには自分の好きなものに絞り込んで、好きな時間に、好きな場所、好きな仲間と働くサードキャリアを提唱されています。

このトリプルキャリアを実現するためには、自分の強みを専門性に変え、 専門分野を磨き上げるのが重要で起業はそれに直結します。


リスクの少ない起業を推奨

 著者が特に強調されているのは、60歳以降は再雇用などの雇われる働き方でなく、起業をすることです。

特に60歳定年時に定年起業することは現代のITテクノロジーを背景に、意外とリスクの低い選択であることを説いています。

起業はハイリスクとの見方に対しては、家族以外を雇わず自宅を事務所にするなどの方法で、ローリスクで起業できるとしています。

多くの人が言うように、現代はインターネットやクラウドサービスの発展により広告宣伝などのコストも下がっており、この方法は十分に現実的と思います。

 また、これを具体的に進める方法として役職定年や左遷などサラリーマンとしてはネガティブな状況を利用して、ゆとり時間が次のステップへの助走となると考え準備をすることを勧めているのは彗眼だと思いました。


孤独から決別するためのサードプレイスとコミュニケーション

家庭でもない、職場でもない、サードプレイスを設定し、多くの人たちとコミュニケーションをとることで定年後の心配事の一つ「孤独」から解放されるということです。

 サードプレイスのコミュニケーションにおいては、まず徹底的に相手の話を聞くことが重要だということで、先に話を聞き先方が受け入れてもらったと感じるところから、本音の話が進みます。

相手に関心を持ち質問のスキルを習得することで、コミュニケーションがより深くなっていきます。

 これから定年を迎える年代の人々は、現役時代にパソコンやスマートフォンを使い慣れている世代なので、このスキルを定年後も使い続けることで上手にコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

IT 活用の最大のメリットは距離を超えるコミュニケーションが可能なことで、 LINE や SNS の活用により場所の制約を超えて多くの人たちとコミュニケーションができます。

 定年後の期間を充実して過ごすためには、情報との付き合い方が重要で何歳になっても知的生活の習慣を持つことが充実人生のベースになると思うからです。

 まだインプットだけでなくアウトプットを行なっていくことも脳を鍛える上で重要です。

アウトプットすることでインプットしてきた情報が整理されます。


インターネットの時代であるからこそインプットとして読書が重要

インターネットによって情報を収集する時代になった今こそ、一覧性があったり情報の信頼性がある本を見直すべきです。

本というのは人を惹きつける魅力のある情報源です。

人生100年時代に本によるインプットと縁がないことは あまりにももったいないです。

 また本などによるインプット効率的にするためには、アウトプットの習慣が欠かせません。

今回わたしが書いている書評もそうですが、アウトプットすることによってインプットしてきた情報を整理し忘れなくすることができます。

最近の脳科学の発展により、記憶は忘れるのではなく思い出せなくなるということがわかってきました。

思い出すためにはインプットした情報を自分の中で再構成し、第三者に伝えるための活動が重要になります。

わたしがこの本も読んでもっとも感心したことは、長く働くために一つには起業のハードルを下げるためにコストをかけないインターネットを利用したファミリービジネスを提唱していることです。

そして定年後充実して過ごすために情報リテラシーの重要性について強調していることです。

情報リテラシーを磨くことによってインプットの質を上げる、アウトプットをスムーズにすることができ Twitter などの情報手段によって今や爆発的な情報拡散力を持つようになっています。

 

定年後の最も本命になるアウトプットはブログである

個人の日記ら発展したしてきたブログというサービスも、現在では個人が情報発信するために最強のツールに進化しています。

今やブログは専門家の情報発信としての性格を持っており、興味ある人にとっては是非読みたいコンテンツになっています。

ブログというのは毎回更新した記事がカテゴリーごとに更新日ごとに整理されて蓄積されるストック型のメディアで「人生の母艦」であると著者は述べています。


定年後人生の基礎になるのは健康

65歳を超えて働き続けることのために大切なこととして、健康と体力を維持するための生活習慣を確立することだとしています。

具体的には無理をせず規則正しく生活することが挙げられます。

定年退職世代の健康不安の最たるものは認知症だと思います。

認知症を予防するためにも、働くことが重要です。

働くことによって脳に刺激を与え、認知症に無縁な生活が送れるとしています。

さらに食事と運動の大切さを説いており、とりわけ運動においてはストレッチと有酸素運動のウォーキングの重要性を強調されています。

 人生の後半となる定年後の期間の中で、全ての活動のもとになるのは何と言っても健康です。

人の助けを借りずに自立して日常生活を送れる限度の年齢を健康寿命をと呼んでいます。

この健康寿命を伸ばすために重要なのは、現役で働き続けることです。

健康だから働くのではなく、働くから健康なのです。


まとめ

定年後の人生を、お金だけの面ではなく孤独や健康にまで含めて、幅広く俯瞰して書いている本でした。

定年後はお金にフォーカスをして資産運用でお金に働かそうという本が多い中で、この本は思いっきり働くことにシフトしています。

それもコンビニバイトや警備員といった昔からの方法でなく、現代のインターネット技術を背景に一人でコストをかけず、なおかつ多くの情報をインプットしそれをアウトプットとするまさに現代にぴったりの知的な働き方です。

 定年退職者といっても、今の定年退職世代はITリテラシー一つをとってもかつてとは全く違います。

現役時代からエクセルや E メールを使ってきた、今の時代の定年退職者だからこそ、この方法をお勧めできると思います。

 わたしも資産運用を中心にブログを書いていますが、安定した資産運用というのはそれほど時間がかかりません。

ある意味、ほったらかし寝かせたままで資産運用できるのが現代のインデックスファンドなどを使った資産運用の方法です。

従って有り余る時間を働くというのはひとつの選択肢ではないでしょうか。

全ての課題を一気に解決する方法として、生涯現役で働くことを提唱されているのは心の健康や脳の健康のためにもいいと思います。

人生100年というのかもはや冗談ではありません。

60歳定年のあと、悠々自適などというのはもう夢のまた夢であります。

具体的に定年後の人生を不安なく過ごすための一つの処方箋を探している方にとって、参考になる本だと思います。