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長期分散投資のちから(年金積立金の運用を見習おう)

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みなさんこんにちは

安井宏@定年退職FPです。

わたしたちの大切な年金制度を安定させるため、巨額の資金運用を行っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、2020年度の運用成績を発表しました。

年度の収益率+25.15%という好成績に目が行きますが、それだけではなくGPIFが実践する長期分散投資のちからこそ注目されるべきです。

退職金で資産運用を始めるなど、個人投資家にとって見習うべき点が多いので、GPIFの発表を短くまとめて解説します。

 

+++もくじ+++

 

1.GPIFの役割

日本の年金制度は、現役世代が払う年金保険料で、受給世代の年金給付を払う仕組みです。

長期を展望した制度設計では、いまは給付より保険料が多いので、その余剰を積立・運用して将来に備えています。

GPIFは、その年金積立金を運用するプロフェッショナル集団です。

 

2.これまでの成績

GPIFは186兆円もの資金を株式や債券などで運用するため、損失を出すことも利益を出すこともあります。

かつて「消えた5兆円」などと言って、その損失をことさら追求されたこともありましたが、事実は大きくお金を増やしています。

2020年度は、37.8兆円もの収益を上げており、これらはすべてわたしたちの将来の年金給付の財源になります。

2001-2020の長期で見れば、収益率+3.61%、収益額+95.3兆円と好成績です。

もちろんGPIFのプロ集団の実力もありますが、基本的にはGPIFが採用している長期分散投資にその好成績の秘訣があり、わたしたちが見習うべきはこの部分です。

 

3.長期分散投資とは何か

(1) 長期投資

GPIFが運用している年金積立金は概ね50年程度は取り崩す必要が生じない資金と言われています。

そこで一時的な市場の変動にとらわれず、さまざまな資産を長期にわたって持ち続ける「長期運用」によって、安定的な収益を得ることを目指しています。

 

(2) 分散投資

資産運用には「卵を一つのかごに盛るな」ということわざがあります。

性質や値動きの異なる複数の資産に分散して運用することにより、安定的な運用成果を目指しています。

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分散投資にあたっては、株式・債券といった資産の分散だけでなく、地域の分散も図っており、国内だけではなく外国の様々な資産にも投資しています。

 

4.GPIFのポートフォリオ

長期的な運用においては、短期的な市場の動向により資産構成割合を変更するよりも、基本となる資産構成割合(基本ポートフォリオ)を決めて長期間維持していく方が、効率的で良い結果をもたらすとされています。

GPIFの基本ポートフォリオは、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券が各25%であり、例えば株式だけが値上がりした昨年などは、株式を売却して基本ポートフォリオの比率に近づけるリバランスという作業をします。

 

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まとめ

わたしたちの年金積立金の運用状況について簡単に解説しました。

GPIFは、詳細な業務概況書を発表しています。128ページと大部ですが、興味と時間のある方はそちらをご覧いただければ、さらに理解が深まると思います。

個人投資家としては、GPIFが行っている、長期分散投資を見習うことが、失敗しない資産運用のために大切です。

 

個人の具体的な資産運用方法については、別の記事でも書いているので興味のある方は見ていただけると幸いです。↓