みなさんこんにちは
安井宏@定年退職FPです。
わたしはインデックス投資家なので、定期的なポートフォリオのリバランス以外はあまり所有している金融資産をいじりません。
今回、知り合いから質問されたのを契機に、NISA口座で持っている<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを再検証しました、いわば所有する金融商品の健康診断です。
結論を言えば、安心して持ち続けられる金融商品だと言えます。
+++もくじ+++
1 ニッセイ外国株式インデックスファンドとは
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く世界主要先進国の株式に投資することにより、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざす低コスト投資信託です。
組入銘柄上位には、アップル・マイクロソフト・アマゾンドットコム・フェイスブックなどが並び、まさに世界の株式の断面、1スライスを買っているようなものです。
ほとんどの日本人は、給料や年金など収入のほとんどが日本円ベースなので、一定の比率で外貨資産を持つことはリスク回避としても大切です。
それを簡単低コストで実現しているのが、このニッセイ外国株式インデックスファンドです。
2 ニッセイ外国株式インデックスファンドの凄さ
1)なんと言っても低コスト
インデックファンドの場合、将来の収益を事前に予想することはできませんが、確実に運用成績を下げるのが信託報酬等のコストです。
したがって、同じインデックスに連動する投資信託の中でもっとも低コストのものが第一選択肢になります。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは現在、運用管理費用(信託報酬)は、税込で年率0.107892%(税抜0.0999%)と業界最低水準にあります。
もちろん、<購入・換金手数料なし>の名前のとおり、購入時の購入時手数料および換金時の換金時手数料、信託財産留保額はありません。
重要なことは、これまでも何度もコストを引き下げてきていることで、先進国株式インデックスファンドとしては最もコストが安いファンドの一つであり続けていることです。
設立時には、0.39%(税抜き)だったことを考えると思い切った対策をやってきたと評価できるでしょう。
現在、消費者としては嬉しいインデックスファンドのコスト引き下げ競争がおきているので、常時一位かどうかはともかく、常に最先端グループを形成しているファンドであるといえます。
2)時価総額
最重要事項がコストとはいえ、ファンドが安定して運営されないと、繰上償還などの憂き目に合ってしまいます。
その点、 ニッセイ外国株式インデックスファンドは、2013年12月の設定以降、資産の流入が続き、現在の純資産総額は、1,200億円を超えています。
国内の外国株式を対象とする投資信託の中では、純資産残高が頭ひとつ抜けているため、持続可能性が高いと判断できるでしょう。
また、インデックスファンドは基本的に規模の経済が成り立つ金融商品なので、純資産残高が増加することで運用経費が低下し、信託報酬の引き下げという形で受益者に還元されるという好循環が働いています。
なお、分配金・配当金ですが、ニッセイ外国株式インデックスファンドは2013年12月の設定以降、一度も分配金を出していないので、おそらく今後も分配金無しと考えたほうが良いでしょう。
3)ブロガーに人気
みなさんは、投資や金融商品の情報をどこから仕入れるでしょうか。
金融機関の情報は、金融機関にとって有利な商品へ誘導するものが多く、よく考えて取捨選択すべきです。
間違っても「金融知識がないから金融機関の無料セミナーで勉強しよう」と思ってはいけません。
セミナーの経費は、それ以上のコストとなってあなたの投資成績を悪化させがちです。
そんな中、世の中には投資についてブログで情報発信するブロガーがいて、プロも顔負けの知識をもっています。
ブロガーたちは投資商品を売って生計を立てているわけではないので、辛口で投資商品の評価をします。
そんなブロガーたちが、個人投資家にとって本当に良いと思われるおすすめ商品を投票で決めるファンドオブザイヤーというイベントがあります。
私も参加したことがありますが、非常にレベルが高い人達の集まりでした。
人気には流行り廃りはありますが、ニッセイ外国株式インデックスファンドは常に上位を占め続けています。
直近の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」では、2位になったほか、2014年1位、2015年1位、2016年1位、2017年2位と素晴らしい成績を上げ続けています。
日本には、6000本の投資信託があるので、まさにトップオブトップと言えるでしょう。
3 ニッセイ外国株式インデックスファンドの将来展望
日本には6,000本のファンドがあるとはいえ、ほとんどは「釣った魚に餌をやらない方式」です。
発売直後が最も魅力的で、ガンガンと売り込むものの、手数料引き下げなどで継続的に商品の魅力を高めることをしないため、やがて販売が落ち、顧客の流出でやがて繰上償還となりがちです。
日本の投資信託の平均保有期間が3年程度であることがそれを物語っていますが、これでは長期的な資産形成などできるはずもありません。
その点、ニッセイ外国株式インデックスファンドでは自ら信託報酬を下げていく姿勢に大変好感が持てます。
前述のファンドオブザイヤーのコメントでも、継続的コストを下げていく運用会社の姿勢に好評価が集中しています。
4 結論
今回、過去に買ったファンドの再検証をしましたが、ファンドオブザイヤーでもずっとトップ争いを続けているので、乗り換えを検討しなくて良いということを再確認しました。
なお、このファンドは価格変動の大きい株式に投資することはもちろん、対円で為替ヘッジも行なわないリスクの大きい商品です。
元本および利回りが保証された商品ではないので、投資にあたっては自分の取れるリスクの範囲をよく考えて、自己責任で行いましょう。