わくわく定年退職ライフ

ちょっとのお金の知識で豊かなシニアライフ

最新の簡易生命表から考える、お金だけじゃない定年後のこれから

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みなさんこんにちわ

安井宏@定年退職FPです

今年も厚生労働省から、簡易生命表が発表されました。

私はファイナンシャルプランナーなので、ついついお金の面だけで今後を考えるのですが、一度しかない人生はもっと考えることがたくさんあります。

 

+++もくじ+++

 

2017年簡易生命表の概要

0歳の平均余命である「平均寿命」はとても有名ですが、簡易生命表では主な年齢ごとに平均的にはあと何年生きるかがわかります。

国勢調査に基づく完全生命表と、その間に作る簡易生命表というのは細かな違いがありますが、実用上は無視してもらって大丈夫です。

このブログの想定読者は、定年退職世代なので60歳と仮定すると、男性は23.72年、女性は28.97年、このあと平均的には生きることになります。

別の見方として、特定の年齢まで生存する割合というのがありますが、それによると例えば90歳まで生きるのは、男性の25.8%女性の50.2%となります。

女性のほうが長生きするのは広く知られてますが、簡易生命表の数値でもそれがはっきりわかります。

老後資金などを考える際に30年分を考えるとか言われるのには、それなりの根拠があると言えるでしょう。

 

定年後の生活費の実態

お金だけじゃないとタイトルに付けましたが、そうは言っても定年退職後に気になるのは生活費がどれだけかかるかという話ですね。

銀行などで退職金運用の資料などをもらうと「ゆとりある生活には毎月34.9万円」という数字が出てきますが、これは生命保険文化センターが、18~69歳の男女個人を対象に面接で聞いたアンケート調査をもとにしたもので実際に掛かる費用ではありません。

実際にそれで暮らしている状況を調査した総務省家計調査によれば、夫65歳以上妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の月額支出は267,546円です。

年金受給世帯のうちの2/3は収入の8割以上が公的年金だけです。

厚生年金をもらえる定年退職したサラリーマンであれば、過剰に定年後生活費を心配することはないように思います。

むしろ、金融機関等に煽られてハイリスクな投資をせず、退職金を低リスクな運用で安定的に取崩しながら年金併用で暮らすプランを考えて方が良さそうです。

 

介護費用はかける費用

人間誰しも歳を取ると弱ってきます。

定年退職直後は、気持ちも体も元気ですが70歳代なかばからは介護のお世話になる人が増えてきます。

医療費はかかる費用介護はかける費用と言いますが、医療費と違って介護費用は、かけようと思えばいくらでも際限なくかけることができます。

とはいえ、平均的な相場を知っておくことは大切で、生命保険文化センターの調査によれば、一時的な費用は平均で約80万円、月々の費用は約7.9万円で、介護を行なった期間は、平均4年11ヶ月となってます。

介護保険でカバーされる介護サービスは、要支援・要介護度によってある程度までは原則1割(収入によってそれ以上)で利用することができるので、正しい知識を持って無駄なお金を使わないようにすべきです。 

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健康寿命と終末に至る道

健康寿命(日常生活に制限のない期間)は、男性71.19年・女性74.21年であり平均余命とは別に関心をもつべき数字だと思います。

平均寿命との差をみると男性は約9年、女性は約12年、何らかの不調を抱えながら最晩年を送るのがむしろ普通だと考えたほうが良さそうです。

どんなに健康に気をつけても、最後は亡くなるのが人間の宿命です。

簡易生命表で平均的な余命はわかりますが、終末に至る原因は様々です。

簡易生命表では死因分析をしているますが、65歳男性では最も多いのが悪性新生物(がん)、次いで心疾患、脳血管疾患、肺炎であり、同じく65歳女性では悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、肺炎です。

世の中には、死の直前まで元気で苦しまずにころりと死ぬ、ピンピンコロリは誰もが願う逝き方ですが、現実にはそれは難しいようです。

しかも、なくなるまでの道のりは病気によりそれぞれのようです。

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出典:週刊東洋経済2018/8/4及び

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000173561.pdf 

厚労省は今年3月「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」として公表しており、重篤な病気になる前から、医療・ケアの方針やどのような生き方を望むかなどを本人と家族らが話し合う「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の重要性が強調されています。

どんな人も最後は必ず亡くなるので、元気で認知機能がしっかりしているうちから、自分のケアやお金の処理方針について、子供や周辺の人に話しておくのは余計なトラブルを生じさせないためにも大切です。

 

増えてきた成年後見制度利用者

最近、政府も普及に力を入れてきているのが成年後見制度です。

これは、認知機能が落ちてきた際に、自分のお金周りの判断を助けてくれる制度で、

法定制度と任意制度があります。

法定後見制度は、判断能力が衰えた人に対して、家庭裁判所が後見人を選任するものです。

後見人は多くは弁護士・司法書士などの専門家で、本人に代わって病院や施設の入退所の契約、年金や各種収入など財産の管理を行います。

任意後見制度は本人の判断能力があるうちに活用できるもので、自分が元気なうちに信頼できる人を選びその人とともに公証役場に出向いて任意後見契約を結んでおき、活用場面になれば本人やその配偶者、親族が家庭裁判所に任意後見監督人選任の申し立てを行い、監督人が決定すれば実際の任意後見が始まるものです。

このほか似たような制度で、費用はかかりますが信託銀行が力を入れてきている家族信託などもあり、ある程度の費用を覚悟するならお手軽かもしれません。

 

相続の制度改正に注意

現在のシニア層は、昔と違い「子孫に財産を残すより自分たちの世代で使ってしまう」ようです。

相続についての考え方も「相続税を1円たりとも払いたくない」から「相続を争族にしたくない」に変わってきているようです。 

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現実問題として、相続税の限度額が法改正で下がったため「3000万円+600万円✕相続人の数」を超える財産を残した場合には、相続税の問題が出ますし、それ以下の金額でも遺言などがなければ親族間の争いのもとともなりかねません。

大金持ちでなければ、孫を養子にするような過度な節税は必要ないと思われますが、少なくともトラブル防止のために遺言書を残すのは、定年退職世代の最後の責任でしょう。

相続に関しては、40年ぶりに民法改正が合ったので制度変更にも留意しつつ最低限の備えをする必要があります。 

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まとめ

現役時代には、自分の結婚・持ち家取得・子供の教育・就職・結婚など様々な前向きの人生イベントが有りました

今回列挙した項目を見ると後ろ向きであまり楽しくない項目が並んでます。

しかし家に無事帰るまでが旅行と言われるように、人生の旅もトラブルなく終えるためには最低限必要な知識を持つことが大切です。

細かいところは専門家の手を借りるにしろ、大まかにどんな事が起き、それに備える選択肢がどうあるのかは事前に知識を持って、考えておいたほうがいいようです。

 

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