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【書評】世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

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みなさんこんにちは

安井宏@定年退職FPです。

投資に関心のある人なら誰でも知っているリーマンショック。

その原因が、サブプライムローンというアメリカの低所得者向けの住宅ローンであることはご存知だと思います。

しかし多くの投資家さんも、低所得者に住宅ローンを貸すことが大手の投資銀行が倒産することになり、世界中の株価が見たこともないほどの下落に見舞われる原因とは誰も分からなかったです。

私も当時新聞などで様々な解説を読んだものの、しばらくそれを忘れていました。

久々にマイケルルイスの本を読んだとき改めて衝撃を受けました。

金融の世界に興味のある方にはぜひ読んでいただきたい一冊をご紹介します。

+++もくじ+++

 

1.サブプライムローンが世界を破綻させるまで

サブプライムと呼ばれる低所得者に対する住宅ローン。

ローンを貸し付けると毎月毎月、元金の返済と金利が貸し手に入ってきます。

この入ってくるお金を受け取る権利を、貸し手がずっと持ち続けるのではなく、証券の形にして他者に売ることができます。

個々のローンについては、相手が低所得ということで焦げ付くリスクは多いものの、それを寄せ集めれば全体としてリスクが軽減されます。

統計的な解説はしませんが、分散投資で多数の銘柄に投資すれば、投資のリターンそのままにリスクを下げられるのと同じように理解してもらえばいいと思います。

このサブプライムローンの寄せ集めを、さらに寄せ集めリスクの高いものから順に並べた商品を投資銀行が開発しました。

これは洪水のよく起こる平原のビルのようなもので、1階は危なくても、上層階に行くほど洪水被害は少ないと考えられるのと同じです。

この発明品の上層階部分について、きっと被害が少ない(返済が滞らない)ということで、なんと格付け機関がアメリカ国債並のトリプルAの格付けをつけたのが悲劇の集まりです。 

米国債と同様にAAAの格付けを持ち、米国債以上の利回りが得られる不動産担保証券としてドイツ・日本を始め世界中にこの商品が売られたのが、リーマンショックが世界中に波及した原因の一つです。

さらにこの商品を持っている投資家が価格下落した際の保険のような商品を考えだしたヘッジファンドがあり、大手保険会社のAIGなどがそれを売りまくりました。

こうして最初にローンを借りた低所得のアメリカ人が、ローンを返せなくなるリスクが、投資銀行、保険会社、世界中の大手投資家などに何倍にもなって拡大したのが、そもそものリーマンショックの原因です。

 

2.世紀の空売りをした反逆者たち

サブプライム関連の商品でウォール街が大儲けしていた頃、そんなバブルの崩壊を予想し、大勢とは反対方向にかけて空売りをしていた投資家がいて、それがこの本の主人公たちです。

著者のマイケル・ルイスは、もともと投資銀行の債券トレーダーからキャリアを出発させただけあり、業界内部の豊富な知識をもとに、実際にあった話を読者の目の前に再現してくれます。

この本を読めば、プロのヘッジファンドの凄さ、あるいは愚かさを改めて思い知ると思います。

文庫本になって、お求めやすくなっているので一度読んでみたらいかがでしょうか。

 

3.やっぱりインデックス投資がおすすめ

私自身は、投資家ではありますが、個別株には一切手を付けずに市場の平均を買うインデックス投資だけに絞ってます。

この本を読んで、そのような魑魅魍魎のヘッジファンドや最近ではAIが活動する土俵の上で、個別株の売買など怖くてできないと、改めて感じた次第です。

インデックス投資は、ほとんど手間を掛けずに、プロの人達が戦った結果の平均値を低コストで買える、非常に優れた戦略です。

 

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