みなさんこんにちわ
安井宏@定年退職ブログです。
定年退職すると自由な時間がたっぷり手に入りますが、自宅滞在時間が増え、夫婦の時間が増えます。
夫婦の会話が十分あればいいですが、世の中には「主人在宅ストレス症候群」なる恐ろしい言葉もあり、夫婦関係をどのようにマネジメントしていくかというのは定年退職世代にとって切実な問題です。
世の中には、退職金の領収書代わりに妻から離婚届を出される夫もいる中、無事にそれを乗り越えて、定年後に夫婦で生活を送れているだけでもラッキーかもしれません。
清水義範さんの「定年後に夫婦仲良く暮らすコツ (ベスト新書)」はそんな夫婦に贈るヒントになるような本です。
+++もくじ+++
全体の目次です
はじめに
第1章 夫婦の歴史が老後を決める
第2章 夫婦ふたりだけの毎日の生活
第3章 ふたりだけ夫婦の意識の持ち方
第4章 家のことに積極的にかかわる
第5章 冷えた夫婦の特効薬は海外旅行
終わりに
著者は有名な小説家
著者の清水義範さんは、団塊の世代の小説家です。
ものを書くのが仕事なので、必然的に家で過ごす時間が長く、常に夫婦が近くにいる関係を続けておられます。
よくしゃべりあう友達のような夫婦だそうで、ストレスなく夫婦を続けてこられたご自身の経験と、周囲の人々の観察を本にまとめられたとのこと。
夫婦の会話など、ふたりだけの毎日に小さなイベント
第二章では、一緒に酒を飲む、コーヒータイムを持つ、夫婦でぶらぶら散歩するなど、日常生活の中で小さなイベントを数多く行うことを提唱されています。
自分の身を振り返っても、これは重要です。
一つ一つは別にしなくてもどうということはないのですが、小さな積み重ねが夫婦の会話を豊かなものにしていきます。
どうでもいい話に付き合うことで、夫婦の距離が縮まるものです。
夫婦の歴史が老後を決める
わたしが特に心に響いたのは、第1章の「夫婦の歴史が老後を決める」の部分です。
著者たち夫婦が歴史を振り返り、夫婦喧嘩をしたりピンチになったり、そしてそれを乗り越えてきたことを書いています。
夫婦は突然定年に至るわけではなく、それに至るまでの「歴史」があります。
著者は小説家なのでサラリーマンを定年退職する人とはかなり違いますが、いずれにしろある日突然定年夫婦になるわけではなく、それまでの長い長い歴史があります。
その中では喧嘩もしたでしょうし、子育てのように夫婦共同プロジェクトを進めたものもあるかもしれません。
そういった過去の蓄積が、お互いに外見ではちょっと魅力が落ちてきた中でも夫婦を存続させる力になるのだと思います。
幸せな老後生活とは
終わりの「妻の機嫌がいい」が、いちばん平和な状態というのも共感ポイントです。
これは 著者が新聞記者のインタビューを受け、「先生にとって幸福とはどうですかどういうことですか」と問われ、反射的に答えたのがこの言葉で「幸福とは妻の機嫌がいいことですよ」です。
でもこれは世界中の夫婦に通用する、単純だけれど重い言葉だと思います。
自分自身も定年後を迎えましたが、これからこういった言葉を噛みしめながら生活していきたいと思います。
まとめ
著者の清水義範さんは、パロディが得意でいろんな賞も受賞したことのある小説家なので、ブロガーとはレベルが段違いの文章力です。
そのためリアルな話なのか創作なのかわからないくらい上手な文章です。
書かれていることの一つ一つが突出したアイデアを書いてるわけではなく、ある意味当たり前のことを書いていますが、分かっていることと実践することは違います。
出来ていないものを見つけて改善していくための、夫婦関係のチェックリストとして、活用しながら夫婦の会話を充実させ、平和で幸せな定年退職後を生きていきたいものです。