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定年後のライフプランでは「現役並み所得」の罠に気をつけよう

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みなさんこんにちわ

安井宏@定年退職ブログです

 

人生後半戦のライフプランを立てるばあい、ほとんどの場合年金だけで定年後の生活は成り立たないため、退職金をはじめとする金融資産の取り崩しと年金給付の合算で生活設計をします。

 

人生も終わりになってくると、多くの人が健康を損ない家計支出に占める医療や介護の費用が大きくなってきます。

 

その時に気をつけるべき言葉が「現役並み所得」と言う言葉です。

 

年金については65歳で受給するのではなく、少しでも受給を遅らせることによって給付を増やすことを勧める専門家が多いですし、政府もこれを応援しています。

 

給付を遅らせ年金額を増額させるためには、給付までの間ストックである金融資産の取り崩しを多くすることになります。

フローである年金を早くもらうとすると、ストックの取り崩しが少ないですがフローの年金額が少なくなるというトレードオフの関係があります。

 

これを判断するときに見逃せないのが、体が弱ってきて医療や介護が必要になった時の自己負担の考え方です。

 

ここで出てくるキーワードは「現役並み所得」です現役並み所得なのかどうかによって負担が最大で3倍も違ってきます


目次

 

 

1  医療の自己負担と現役並み所得の考え方

 

みなさんも現役の時、病院にかかると窓口で支払うのは3割だったことはよく覚えておられるでしょう。

10万円の医療費がかかったとしても窓口で3万円払えば残りは公的な医療保険で支払ってもらうという、世界に誇る日本の健康保険制度のおかげで自己負担は少額になっています。

 

高齢になれば現役世代よりも軽い一割の窓口負担で医療が受けれるのが原則です。

 

75歳以上の方は1割なんですが、現役並み所得者は3割負担と3倍も負担が大きいです。

70から74歳の方は2割負担ですが、ここでも現役並み所得者は3割です。

 

今ご紹介したのは現在の自己負担の状況ですが、政策的には 国の厳しい財政事情を背景に、徐々に高齢者の自己負担を増やす方向に進んでいることを忘れてはなりません。

 

老後の長い期間を考えれば、手厚い医療の補助は徐々に縮小され所得の多い高齢者の負担が強化されることは間違いないと思います。

 

ここで気がついた方はいらっしゃるでしょうが、判定をするポイントは金融資産などのストックをたくさん持ってるかどうかではなくて、年金等のフローの収入をベースに政策が考えられていると言うことです。

 

現役並み所得ということばがでてきて、年収600万円くらいかなと想像したあなたは、甘いです。

 

現時点で、医療保険における現役並み所得というのは年収370万円です。

サラリーマンで年金が月25万円あれば年収にすれば300万円ですから、年金に若干プラスアルファの収入がある、もしくは年金が人より多いと医療にかかる費用が人の3倍となってしまうということです。

さらにこの現役並み所得と言うのは政策的な数字なので、将来さらに引き下げる可能性が大きいと言うことにも注意したいできません。

 

医療費を人の3倍払うというのは、ものすごい大きいですよね。

 

さらに医療費がたくさんかかった時には、高額療養費と言って自己負担の最高額を抑える仕組みがあります。

 

つまり大きな手術などをして100万円、200万円という費用がかかった時、その3割負担が数十万円になるので所得に応じてその最高額を抑えようというものです。

 

ここでも 所得が高いと負担額が大きくなるということでその差は大きいです。

まだ年金を受給されていない方も、年金見込額はもう「ねんきん定期便」で確認されていると思いますが、今となっては金額を大きく変えることができません。

 

大きく増やすことができるのは繰り下げ受給をすることだけです。

繰り下げ受給の決断をするときに、この「現役並み所得」という言葉を注意しましょう。



2  介護における現役並み所得

 

医療保険の場合、所得によって自己負担が増える話をしましたが、実は介護においても同じです。

 

介護保険は皆さんの給料から引かれてるのでおなじみだと思いますが、65歳を超えて加齢に伴って様々な支障が出た時に、認定を申請し、要介護3だとかという認定を受けて介護サービスをうけ、9割の部分を保険で現物給付され自己負担は1割というものです。

 

例えば月に20万円分の介護サービスを受けた時、本人負担は2万円を払うだけで福祉サービスを受けられます。

ところがここにも所得があります、現役並み所得になれば1割負担であったものが2割負担になってしまうということです 倍増ですからとても大変なものです。

介護でも自己負担が高額になった際の救済制度があります。

 

月々の介護サービス費の1割の負担額が上限額を超えた場合に、その超えた分を払い戻す高額介護サービス費という制度がありますが、これも所得に応じて上限額は左右されます。



3  医療と介護の両方を受けた場合の合算


高齢になって医療にもたくさんの費用はかかり更に介護にも費用がかかるということがあります。

 

医療保険も介護保険も両方利用するようになって、自己負担額が高額になった時にはこれを軽減するために「高額介護合算療養費制度」というものがあります。

 

一般的には75歳以上で医療保険と介護保険の負担額が年額56万円以下になるように設定をされていますが、これについても現役並み所得があれば67万円になるなど、年収に応じて負担が上がるような仕組みになっています。

 

ここでも基準は金融資産などストックではなく、年収です。

年金収入などフローの年収額が多いと、介護でも医療でも自己負担が多くなるということには変わりはありません。

 

 

まとめ   高齢者のライフプランにおける ストックとフローの使い分け

 

高齢期において収入である年金すなわちフローの部分を重視するのか、ストックすなわちこれまで貯めた金額に退職金も加えた金融資産を先に使うのかというのは自分でコントロールできることです。

 

これまで見てきたように国の福祉制度における 自己負担のことを考えれば、できるだけストックを温存し、先に年金をもらうのが正解だと思います。

 

また安心感という意味でも手元の金融資産がどんどん減ってくるのを見るのはつらいですよね。

65歳からできるだけ満額の年金をもらい、その年金をよく見ながら徐々に金融資産を取り崩していく、そういうライフプランを考えてみてはいかがでしょう。

  

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