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生残率から定年退職世代の資産運用の限界を考える

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生残率、嫌な響きですね。

 

ファイナンシャルプランナーが、顧客にいろいろな提案をする際に、最初にやる作業はライフプラン作成です。

その作成に当たり、これまた最初にやるのは「あなたがあと何年生きるか」を想定することです。

 

一般的には、厚生労働省が発表している簡易生命表を使います。

最新のものは平成28年版で、厚生労働省のホームページから簡単に入手できます。

 

平成28年簡易生命表は、日本にいる日本人について、平成28年1年間の死亡状況が今後

変化しないと仮定したときに、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかという期待値などを、死亡率や平均余命などの指標によって表したものです。

 

これらの指標は、男女別に各年齢の人口と死亡数をもとにして計算されており、その値は現実の年齢構成には左右されず、死亡状況のみを表しています。

 

その中に死亡率というのがあります。例えば60歳男性の死亡率は、0.00670です。

10,000人の60歳男性がいたら、1年以内に67人は亡くなるという意味です。

生残率は、その反対の概念で、(生残率=1-死亡率)ですから、60歳男性の生残率は0.9933つまり、60歳の男性は99.33%の確率で次の年も生きていることを示しています。

99.33%ですから、この1年で亡くなることはほとんど無いと言えます。

 

これが、更に歳を重ねるとどうなるでしょう。

同じように、簡易生命表を用いて主な年齢の生残率を計算すると。

  • 70歳男性 98.3%
  • 80歳男性 95.3%
  • 90歳男性 84.9%
  • 70歳女性 99.3%
  • 80歳女性 97.7%
  • 90歳女性 90.5%

どうでしょう、高齢期になればなるほど、生き残りサバイバルが難しくなることがわかります。

また、女性の方が死ににくい=長生きするのもよくわかります。

 

高齢期になれば、金融資産を定率で取り崩すことを推奨する資産運用本が多いですが、上記の数字が示すのは、運用はずっとできるものでは無いという残酷な真実です。

 

生残率の考え方以外に、健康寿命という考え方もあり、簡易生命表と同じく厚生労働省が発表しているます。

「健康上の問題がなく日常生活が制限されることなく送れる期間」を示すもので、2016年は男性72.14歳、女性74.79歳です。

 

人生100年時代とか言われますが、70歳代になれば、介助が必要になったり認知機能が衰えたりと、不自由な生活に入ります。

体が不自由なだけならネットを使って資産運用はできますが、仮に認知症になったらできません。

 

資産運用は、もし取り崩しを続けていても、どこかのタイミングで他人にバトンタッチする必要があります。

上記の数字から見えることは、男性は高齢期になれば、おそらく自分より長生きするであろう奥様に運用を任せる準備をしないといけないということです。

70 歳ぐらいを過ぎた時点で、自分自身が情報収集や判断能力に不安を感じた時は、自動で取り崩せる仕組みにしたり、近所の郵便局や銀行の普通預金に集約するなどの対策が必要でしょう。 

 

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