みなさんこんにちは
安井宏@定年退職ブログです
わたしは定年退職世代になれば、保険はもういらないという考え方ですが、唯一例外的にメリットがあると思うのが一時払い終身保険です。
一時払い終身保険とは、生命保険のひとつのカテゴリーで、一括で保険料を支払う終身保険のことです。
数百万から1千万以上の高額な保険料を一度に支払うことになりますが保障については一生続きます。
資産運用に利用できるほか、保険としては保険料を一括で支払うので保険料が安く抑えれるというメリットがあります。
最も大きなメリットは相続についてだと思います。
+++目次+++
1.一時払い終身保険とは
通常生命保険には厳しい加入条件があります。
年齢制限や健康診断の結果過去の病気の有無などで加入できない場合があります。
しかし一時払い終身保険は加入の条件が極めて優しいのが特徴です。
これは一括で保険料を受け取るので保険会社が損をする可能性がないからできている仕組みです。
一時払い終身保険が資産運用に利用できるということはありますが、その商品性はお世辞にも良いとは言えません。
資産運用をメインに考えるのであれば投資信託や ETF などの方がはるかに優れています。
資産運用であれば投資信託の方がその透明性、利回りなど全ての面で優れています。
一方、一時払い終身保険は相続税計算上の非課税枠、それと遺産分割の手続きの面で優れたメリットを持っています。
定年退職世代について言えば、若い人たちと違って投資商品の利回りだけではなくて、使い勝手が重要なメリットになってきます。
ストレートに言えばこの商品は通常の保険というよりも節税効果が高く相続のための商品でしょう。
節税という点では支払ったその年の控除と遺産相続の場合にわかれます。
支払った年について言えば一定額の税金が控除されるので、年末調整で還付金が返ってきたり確定申告で税金が安くなるメリットがありますが、支払った保険料に比べるとごくわずかの金額です。
2.メリットは主に相続対策
相続を考えた時に 一時払い終身保険が有利な点は相続手続きにあり、ほとんどメリットはこれだけとも言えるでしょう。
生命保険の場合に被保険者が死亡したとき、自動的に一切の権利は保険金受取人に移動します。
そして保険金は保険金受取人の固有の財産となり保険金受取人が自由にそれを処分することができます。
さらに死亡保険金は数日のうちに手に入れることができます。
すなわち遺産を残したい相手に的確に遺産を残せるメリットがあります。
一時払い終身保険の支払で、そもそも遺産総額を減らすことで相続税の税率を下げ税額を減らしたり、保険料の非課税分があるため相続する時にかかる税金を減らしたりできます。
相続税の非課税分について言うと、保険金の受取額が、500万円✕法定相続人の非課税枠の範囲内であれば非課税になります。
一方預貯金で保有していた場合、死亡の事実が判明すると銀行口座は凍結されます。
遺産分割が確定するまでお金をおろすことができないことになり当座の資金繰りに困りますし、遺産分割協議書を提出してようやくお金を入手できるという煩雑さがあります。
相続だけに関して言うと一時払い終身保険は、納税をするための現金としても使え、投資信託や預貯金より格段に優れています。
預金を生命保険に変えただけで節税になるのも変な話ですが、出来上がったルールは自分に有利な場合は遠慮なく使いましょう。
相続税がかからないためには、誰が契約者・被保険者・保険金の受取人になってるかというのが重要です。
死亡するのが契約者として、その人が保険料を支払っており、保険金の受取人が相続人となっていれば OK です。
3.資産運用商品としては失格レベル
一時払い終身保険のデメリットは資産運用をうたいながら金融商品としては、透明性が低く望めるリターンが非常に低いことです。
終身保険には解約返戻金がありますが契約当初に解約してしまうと還付率が低く、大きく元本割れする恐れがあります。
一言で断定してしまうと、資産運用商品としてはダメ商品なので、資産運用を目的にこれを購入するのは全くお勧めできません。
まとめ
いかがですか。
一時払い終身保険にも様々なタイプがあるので、加入の際にはパンフレットを取り寄せるなどして、保険料や保障の内容など、様々な条件を考慮してご自身に最適のものを選びましょう。