皆さんライフプランは作っておられますか。
ファイナンシャルプランナーは、単独で食べていける資格ではなく、生命保険の営業や税理士など何らかの他業務に付随して活用されることの多い資格です。
この仕事の大きな部分は、ライフプラン作成です。
大抵は、生命保険や事業用不動産とかを勧める時に、あなたの人生はこうなるみたいな話のために作られるオマケのような存在です。
定年退職世代になると、会社の定年退職準備講座などで作ってもらった方も多いのではないでしょうか(そのあと投資信託のおすすめなどもあったのでは)
でも自分で色々作成してみると、気付きが多くて有用です。
エクセルで簡単に作成できますし、いったん作成したら条件を変えることで、自分の意思決定に大変役立ちます。たとえば、
- いつまで働けば良いのか
- 毎月の生活費は世間一般に比べてどの程度の水準になるか
- 共稼ぎの妻にいつまで働いてもらうか
- 自分が死んだ後の、配偶者の生活は成り立つのか
- 退職金で、どの程度散財してもいいか
どう作るという決まりはありませんが、だいたいパターンは決まっています。
まず、厚生労働省の平均余命表を表などを見て、退職するあなたと配偶者がこれから何年生きますという、これからお金が必要な期間の見積もりをします。
2番目にはその間に必要なお金です、総務省家計調査や生命保険文化センターなどの各種調査をもとに計算します。
1ヶ月の日常生活費は22万円いります、ゆとりある生活をするためには34.9万円いりますと言った数字を上げて、先ほどの年数をかけると、退職してから死ぬまでこれだけお金が必要ですという数字が出ます。
3番目の作業は収入の見積もりです、未だ嘱託などで働く方も多いでしょうからその見込み収入を計算するのと年金額を見積もります。
定年退職世代の人たちはねんきん定期便が来ているでしょうから、将来の年金受取額については、細部まで把握されてると思います。
それを先ほどの1番目に計算した、死ぬまでの期間をかけ合わせて、これだけもらいますと言って全体の収入見積をします。
2番目の 必要費用の見積もりと3番目の期待できる収入額の見積の差をとれば、これから不足する金額が出てきます。
アパートの賃料収入などが沢山ある人を除き、大抵は 支出>収入 なので、定年時の金融資産を徐々に取崩して生活しましょう、あるいは生活水準を落としましょうというのが、ほぼ結論となります。
なお、通常のセミナーなどではここからが営業の始まりです。
ファイナンシャルプランナーが何に属しているかによって 違うんですが、まずいろいろ不安を煽ります。
次にこれを対処するために保険をかけましょうだとか、ワンルームマンションを買いましょうだとか、いろんなことをお勧めをするのがどこかの会社に属するファイナンシャルプランナーの主な仕事です。
でも、私はどこにも何を売ってるわけではないのでフラットな意見を申し上げますと、これは素材としては正しいのですが、ものを売るための営業ツールとなってる場合が多く、皆さんのためになってるかどうかは極めて怪しいです。
ライフプランを自分で作って、将来を考えるのはオススメです。
でも無料のセミナーでファイナンシャルプランナーにライフプランを作成してもらうと、高い買い物をしてしまうかもしれません。そのファイナンシャルプランナーの人件費がどこから出ているのか、よく考えて用心しましょう。