わくわく定年退職ライフ

ちょっとのお金の知識で豊かなシニアライフ

退職金で投資デビュー。ファイナンシャルプランナーが教えるお金講座(総集編)

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今年3月に定年退職を迎えましたが、まわりの定年退職者を見ると無防備に投資デビューして大きく資産を減らすなど残念な例が多いです。

少しのお金の知識があれば苦労しなくてすむのにと切実に思います。

お金の専門家=ファイナンシャルプランナーとしての知識を生かして、定年退職するサラリーマンのために、初心者向け「お金の10回講座」を書きましたが、まず結論を知りたい人のためにエッセンスだけをまとめました。

 

+++もくじ+++

 

 定年退職者は金融機関に狙われていることを知る

定年退職を機に2000万円近いお金が手に入ることを「外部の人から分かる」のが定年退職者の特徴で、これを金融機関から見ると定年退職者はカモです。

そんな定年退職者たちが退職金をもらうと、流行りの資産運用をしようと金融機関の無料相談会などに出かけていきますが、これはまさに鴨ネギ状態です。

具体的な資産運用を始める前に、まず自分が金融機関から「カモ」であると考えられていることを自覚しましょう。 

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インフレに備え最低限の資産運用する

今後の人生ではインフレに備える必要があるということを肝に銘じましょう。

そのためには低リスクの最低限の資産運用をする必要があります。

定年後においては、資産運用の目的は資産を増やすではなくインフレから守ることなのです。

いま米国の金利が上がり始め、今後は徐々にインフレになっていきます。

1000万円の退職金をもらって1%程度の物価上昇としても、複利の力でなんと30年後には銀行に預けていた退職金が(実質的な購買力で)約740万円にまで減ってしまいます。

定年退職後は、年金だけでは生活できず、加えて退職金を始めとする金融資産を徐々に取り崩して生活するのが通常です。

定年後の資産運用では、取り崩しで金融資産が無くなる資産寿命をできるだけ伸ばすことが重要なのです。 

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資産運用の基礎、リスクとリターン

世間で言う「リスク=危ないこと」と、資産運用の「リスク」には大きな違いがあります。

資産運用の世界でのリスクとは、「数字のばらつきの大きさを表すもの」で平均の上にも下にもどの程度ばらつくかを示します。

つまり「危ない」側だけでなく「儲かる」側にもどの程度ばらつくか、価格の振れ幅の指標です。

資産運用に関しては過去から株価などの膨大なデータが有り、このデータと統計学の知識からどの投資対象がどの程度リスクがあるか、あるいはリターン=収益が期待できるかがわかります。

リスクは資産の種類によって異なり、異なる資産を組み合わせることで、リターンをそのままでリスクを下げる事ができることもわかっています。

株などの資産運用では価格変動はあるにしろ「全体としてみれば利益を生む」ので、プラスサムゲームという言い方をします。

プラスサムゲームである、株や投資信託に投資すれば全体として利益を生むであろうということで堅実な投資運用を進めていきましょう。

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リスクをコントロールしながらの資産運用

「株の暴落で大損した」「信用していた銀行で進められた投資信託を買ったら退職金が半減した」などというのは、多くの場合、不適切な金融商品を買ってしまったというより、過剰にリスクを取りすぎていることによります。

損をしてもいい気はしないにしろ、まあまあ平常心で日常が過ごせ、夜もぐっすり眠れる金額がどれほどかまず考えましょう。

個人の投資経験や、もっている金融資産の総額、年金など他の収入の多寡などで、人により答えは様々でしょうが、年齢は大きな要素で定年後のみなさんには、過大なリスクを取らないことをオススメします。

米国では「100から年齢を引いた割合で株式を持て」ということが言われますが、自分でリスク許容度を決められないときの参考にしたらいいでしょう。

これからも市場の暴落はやってくると思いますが、その際も余裕を持って眠れる範囲の投資の留めておけば、狼狽売りすることなく資産運用を続け、 やがてやってくるであろうV字回復を享受できます

自分が失っても耐えられる金額が決まれば、その3倍の額を個別株ではなく投資信託などの仕組み使って幅広い銘柄に分散投資し、残りは安全と思われる非リスク資産として温存しましょう。

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資産運用を行う金融機関はネット証券会社で決まり

退職後の資産運用はネット証券会社に限ります。

銀行、証券会社、郵便局(ゆうちょ銀行)など金融機関はいろいろありますが、驚くほど運用成績に違いがあります。

資産運用になれば大きな金額を運用するので、これまでの付き合いや、地理的な近さなどは忘れてシビアな目で金融機関を選びましょう。

金融機関の窓口にいる人は、資産運用のプロではなく、金融機関に有利な商品を見込み客(あなた!)に売るプロであることを忘れてはいけません。

投資信託の多くは、ベンチマークという投資対象の値動きを指数化したものに沿った運用をされます。

複数の投資信託商品が同じベンチマークで運用されており、期待されるリターンはほぼ同じです。

しかし、リターンは同じでも販売手数料、信託手数料などのコストが金融機関により大きく違います。

定年後の投資デビューには、コストの安いネット証券以外は考える必要はありません。

ネット証券で今一番注目は楽天ポイントとの連携がすごい 楽天証券 で、2番手は安定のSBI証券だと思います。

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ネット証券会社での金融商品購入手順

 ネット証券会社で金融商品を購入するのは簡単で、次の4つの手順を確実に進めていきましょう。

  1. ホームページ上で口座開設の手続きをする
  2. 銀行や ATM 等から振り込み入金をする
  3. 購入候補の投資信託の選び比較する
  4. 投資信託を注文する

投資信託と言ってもその運用対象は様々です。

購入をする際には、目論見書や運用報告書などの書類にひと通り目を通しましょう。

なかなか難しい言葉が並んでいますが、少なくとも自分が購入する投資信託がどこの国のどんな会社に投資しているかを理解しておくことが重要です。 

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全世界に分散投資する商品の選び方

資産運用においてリスクを減らす王道は分散投資です。

分散投資には、「資産クラスの分散」や「地域の分散」などのほか、投資する時間(時期)をずらす「時間分散」という考え方があります。

定年退職者が退職金で一括投資する際には時間の分散というリスク低減手法の一つが通用しないので一層慎重な姿勢が求められます

分散投資をするに当たり難しい理屈は省略しますが、全世界の株価総額に比例したポートフォリオが一番効率が良くオーソドックスな手法で、定年後の資産運用として最適です。

世界の株式シェアを見ると、ざっくり言って8割が日本以外の先進国、1割が新興国、1割が日本となります。

今後、どこの国が高成長を見せるかは誰にも「事前には」分からないので世界全体に投資しておいた方が安心といえます。

個別に判別はできませんので、金融庁が公表している「つみたてNISA適格商品」を参考に商品選びをしましょう。

このリストは、ダメ商品の代表である毎月分配型を排し、低コストで分散投資できる商品を厳選しています。

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有利な税制を正しく活用する方法

資産運用の成績を低下させる要因の一つが「税金」です。

NISAに代表される優遇制度を上手に使うことで、税金と正しく向き合うことができます。

高齢期になると税負担が医療費自己負担などとも連動する場面があり、定年退職世代としての税金との付き合いを考える必要があります。

NISAを上手に活用

NISAは非課税投資の制度で、いくつかの種類がありますが定年退職世代は、運用期間も限られていること、退職時が一番金融資産が多いことを考えれば、一般NISAを主に利用することになるでしょう。
退職金など定年後の資産運用では、まず最初にNISA口座で各年満額の120万円まで投資するのが税制上は有利です。

有利な税制を最大限利用するため、NISA口座に入れるのは、資産構成の上でもっとも期待リターンの高いものにしましょう。

ふるさと納税の活用

税金といえば、忘れてはいけないのはふるさと納税です。

自治体に寄附をした場合には、確定申告を行うことで、自己負担額の2,000円を除いた全額が所得税及び住民税から控除されます。

寄付をすると寄付先の自治体から、肉、コメ、フルーツといった地元産品の返礼品が送られてくるので大変お得です。

医療費控除を上手に利用

定年退職前後になると、誰しも一つや2つ健康診断で引っかかる項目があります。

60代以降は家計に占める医療費の比率がどんどん増えていきます。

医療費が10万円を超えてきたら、必ず確定申告で医療費控除を使いましょう。

ポイントは、自分の医療費だけでなく奥様など世帯全員の医療費を合算して、一番所得の高い人から控除できることです。 

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終末にむけてのお金の扱い方

会社と違って個人には終着点があります。

いつか来るその日に向けてお金のことを考えるのも、60歳をすぎれば大切なことです。

定年後は年金プラス資産取崩しで生活

次世代に資産を残すにしろ残さないにしろ、定年退職後の生活を支える柱は公的年金ですが、これを補うため退職金を始めとする金融資産を少しずつ取崩しながら生活することになります。

ただ定年退職後の30年前後の長い時間を考えると、インフレに負けないためにも資産を単に取り崩すのではなく、運用しながら取り崩す必要があります。

SBI証券の投資信託定期売却サービスがすごい

一定資産に膨らんだ投資信託を、運用を継続しながら年金代わりに毎月一定額を売却して現金で受取るサービスは、ありそうでないものです。

現時点で唯一利用できるのが、SBI証券の投信定期売却サービスです。

成年後見制度を活用しよう

高齢になれば認知能力が落ち、資産運用どころではなくなるのは心配の種です。

対応策として最近、政府も普及に力を入れてきているのが成年後見制度です。

これは、認知機能が落ちてきた際に、自分のお金周りの判断を助けてくれる制度で、法定制度と任意制度があります。

死ぬ時お金は無価値と知る

若い人に比べて、定年退職世代では自分の終末(死亡)や、それに至る介護などを意識する人が多いかもしれません。

わたしは医者や看護師など医療関係者などが書いた本をよく読むのですが、「人が死ぬときに後悔すること」などで「資産運用」などお金の後悔を言う人はいないようです。

言うまでもなく、間もなく死ぬ人にとって価値のあるのは、家族の優しい声かけなどお金で買えないもので、お金はもう要りません。

つまり、お金は人生の終わりが近づくと、どんどん無価値になるのです。

定年退職世代の皆さん、お金を有効利用できる、生きたお金を使える期間は短いです。

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お金の勉強の仕方、情報収集の方法

お金の世界は知らないで損をすること、知っていて得をすることが多すぎます、残念ながらそれが現実です。

投資について言えば、激しく価格の上下する個別株投資や、FXと違い定年後のリスクを抑えた投資は退屈なものです。

しかし、定年後であればこそ最新のお金の知識を学び続けることで、しなくてもいい失敗を回避することができたりお得な生活が実現したりします。

これからの人生でお金の失敗をしないためには、常に知識をアップデートしていく事が重要です。

本を読んで投資を学ぶ

お金の勉強の王道は、本を読んで先人たちの知恵に学ぶことです。

良質の本を読むことで十分な知識を得ることができます。

重要なのは、「株で資産を10倍」などという、タイトルだけで煽るような本を掴まないことです。私が推薦できる良質な本を紹介します。

スクールは重要な学びの機会です

ファイナンシャルアカデミーの無料体験を記事にしていますが、広範な知識を詳しく教えてくれるスクールは、費用を別にすれば優れた機会です。

多額の費用のかかるスクールは、まず無料体験などで概要を掴んでから、入学の可否を決めましょう。

ブロガーから情報を得る

ネットの世界には、あなたに物を売って儲けようという人ばかりではなく、自分の情報発信を読んで欲しい人が沢山いて、プロと言われる人を凌駕する知識と発信力を持っています。

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最後に

定年後に、投資デビューするのは基本的な知識があればそれほど難しいことはありません。
今回は10回シリーズで書いた講座のエッセンスだけをまとめました。
銀行などからの勧誘を振り切り、正しい投資をすればその後は大して手間はかかりません。
この記事が、定年退職された方が素敵なシニアライフを送る一助になれば幸いです。

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