みなさんこんにちは、
安井宏@定年退職ブログです。
定年退職世代のみなさんにとって、お金の話で一番大きなトピックスといえば退職金の話でしょう。
でも、その退職金を金融機関の人たちが虎視眈々と狙っています。
特に注意しないといけないのが、あなたのお金が振り込まれる銀行です。
無料相談にお越しください、と甘い言葉についていくと、手数料の高い金融商品を買わされるのがオチです。
かといって、そのまま置いておくのはお勧めしません。
インフレも考えないといけないので、全く資産運用しないという選択肢もおすすめではありません。
高度な運用の方法は横に置いておいて、全く知識ゼロの人でも、ほどほどにリスクに見合ったリターンが得られる方法を解説します。
+++もくじ+++
ステップ1 ネットの証券会社に口座を作りましょう。
退職金が銀行口座に振り込まれるとすぐに銀行から電話があって、無料相談などのお誘いがあると思います。
日常生活のお金の出入りには便利な銀行ですが、資産運用を考えれば証券会社が適切です。
ただし野村證券など旧来型の対面営業の証券会社は、言葉巧みに強引な営業をされる恐れがあるので、おすすめではありません。
こちらから欲しいものだけを買えばいいので、営業をしてこないネットの証券会社に口座を作りましょう。
ネットの証券会社もたくさんありますが、利便性・手数料の安さ・商品の豊富さ・会社の規模などから考えて、楽天証券か SBI 証券の2社のうちのどちらかに作るのが正解です。
証券会社がつぶれたらという心配があると思いますが、お客様のお金と証券会社の会社のお金は別々に保管されているので心配は無用です。
口座を作るときは、特定口座の源泉徴収あり、という設定にしておくと面倒な税金の手続きが簡単になるのでおすすめです。
またNISAの申込みをしておきましょう。
NISA にもいくつかの種類があるのですが、定年退職世代におすすめなのは普通のNISAです。
120万円まで無税で運用できますので必ず「非課税口座開設届出書」を提出して利用できるように準備しておきましょう。
ただ残念ながら現時点ではNISA口座の申込日の当日には投資信託の買付はできません。
しばらく時間がかかりますが、税金がかからないメリットは大きいので、じっと我慢しましょう。
NISA口座に入れられるのは、一年で120万円までです。
120万円は横に置いといて、それ以外については早速買い付けを始めても構いません。
なお、平成30年度税制改正により平成31年1月1日以降は、NISA口座を、即日開設し同日に買い付けができるようになります。
銀行に振り込まれた退職金は、さっさと証券会社に移しましょう。
銀行の窓口に行くこともなくインターネット経由で手続きが完了します。
あなたの設定にもよりますが、1日に振込できる金額が少ないと1度ではお金を移せないかもしれません。
その時は振込限度額を上げるか、そもそもそんなに急がないので何日かに分けて入金しても大丈夫だと思います。
ステップ2 自分のリスク許容度を知る
自分がどこまでリスクを取れるか考え、それ以外のお金は10年物個人向け国債に預けましょう。
資産運用というと、年率何パーセントで増えるという儲け話ばっかりが出ますが、残念ながら資産運用、特に株式では儲かる時もありますが大きく値を下げることもあります。
ざっくりですが、一年間に失っても許容できる金額をまず考えましょう。
その3倍が資産運用をするお金です。それ以外のものについてはリスクを取らないことにしましょう。
リスクを取らないお金の置き場所としては、インフレに強いこと、最低でも年0.05%の利息がつくことから、10年物個人向け国債が今の日本ではベストの商品だと思います。
リスクを取らないお金で、10年物個人向け国債を購入しましょう。
ただし、1年間は売却できないので一気に買わず、1年位かけて少しずつ買ってもいいでしょう。
10年物個人向け国債は銀行でも買えますが、証券会社で買うのがおすすめです。
時期にもよりますがキャンペーンでキャッシュバックなどをやってる場合もあるのでよく調べてから購入しましょう。
ステップ3 リスクを取れるお金については楽天VTを買いましょう。
すでにステップ2でリスクの取れるお金の金額が決まっていると思います。
その金額については、まかり間違っても手数料の高い毎月分配型投資信託などを買うのはやめましょう。
日本株・先進国の株・新興国の株に分散させて購入するのがベストです。
もう少し上級者になれば、日本株のインデックスファンド、先進国株のインデックスファンド、新興国株のインデックスファンドなどをポートフォリオ最適化しながら組み合わせて購入することができます。
しかしながら難しいことを考えず、一つの投資信託でおおむね日本株1・先進国株8・新興国株1の割合で購入できる投資信託があります。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド、通称で楽天VTという投資信託があり、手数料も割安なので細かいことにこだわらなければこれを一本買っておけば、後は資産運用のことは忘れてゆったりとした定年退職ライフを過ごしていただけます。
もちろん先のことはわかりませんが、一般的にアセットクラスを組み合わせた時の期待リターンという考え方があります。
それに従って考えると、ざっくり7割を10年もの個人向け国債、すなわち国内債券とし、残りを国内株式・先進国株式・新興国株式1対8対1に分配したとほぼ考えられるので、机上の計算ではありますが、この先平均すれば一年に2.3%程度のリターンが期待でき、ものすごく大きな暴落があった時でも資産の10.9%が失われる可能性があるぐらいの資産運用になります。
この数字で、リスクを取りすぎだと思われれば、国内債券すなわち個人向け国債の比率を増やしていけば、リターンは下がりますがリスクも下がる運用となっていきます。
まとめ
どうでしたか、資産運用には知識が必要です。
あなたがお金を持っていると知って近づいてくる専門家と称する人達に相談するのは絶対にやめたほうがいいです。
彼らは専門家ですが、あなたを儲けさせてくれる専門家ではなく、あなたにリスクを取らせて自分が儲けるのが得意な専門家です。
彼らの人件費がどこから出ているか考えましょう。
今回ご紹介した三つのステップを使えば、大きく儲けることはできませんが、比較的リスクを抑えて、またコストも抑えて資産運用ができると思います。
資産運用が面白くなってくれば、もっといろんなこともできます。
その時は今回購入した商品は、容易に現金化できるので新たな商品に移ればいいと思います。
今後ともこのブログでも、様々な資産運用について書いていきます。
若い人たちにはインデックス投資信託をコツコツと積み立てるのがベストだと思いますが、一度に退職金が手に入る定年退職世代については、儲けるより損をしないように保守的に運用するというほうがおすすめです。