わくわく定年退職ライフ

ちょっとのお金の知識で豊かなシニアライフ

老後資産の取り崩しは定率か定額か

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資産形成においては、低コストのインデックスファンドを毎月積み立てるのが、鉄板の資産形成方法として広まってきました。

 

低コストのインデックスファンドの反面教師として、どの金融関係の啓蒙書を見ても、毎月分配型の投資信託は絶対買わない商品と言うことで紹介されています。

私も、これまでそう信じてきましたが金融リテラシーと言う文脈ではなく、老後の心の安定といった別の側面、高尚に言うなら行動経済学的考察を加えると、必ずしもこの評価が当たらないと言うふうに最近考えを改めました。

 

毎月分配型のデメリットは主に2つで、この手の投資信託は販売手数料や年間の信託報酬などのコストが高いことと、毎月分配の際に儲かっておれば税金を取られ、年1回の分配や無分配型に比べて複利効果が薄れるという税金面で不利なことです。

手数料が高いことについては、コストの安いインデックス投資信託を自分で取り崩したり、簡単に毎月定額取崩しができる、SBI証券の「投資信託定期売却サービスを利用することで回避出来るでしょう。

 

一方税金は、回避はできないのですが、複利効果が減少するとは言え、定年退職ライフは先が限られてるので、税金による目減りを「毎月の心の安定のためのコスト」と割り切れるかどうかが鍵でしょう。

 

かつてのように、たくさん貰える年金だけで定年退職後の生活を送れる人は少ないでしょう。年金だけではなく、退職時に退職金が加わり最大金額となる金融資産を、徐々に取り崩し、年金と合わせて幸せな生活を送るというのが、現在の定年退職世代が求めるライフプランと言う事は間違いないでしょう。

 

あとは取り崩し方をどう考えるかです。

それでは、これまで形成した資産に退職金を加えた金融資産を徐々に取り崩すとき、その方法はどうでしょう。

  1.   全く運用せず、毎月定額を取り崩す
  2.   運用しながら定率取り崩しする。
  3.   運用しながら定額取り崩しする。

 3つの選択肢には、それぞれメリットとデメリットがあります。

1.  は、運用をやめようという話です。消極的に見えますが金融資産が十分大きい場合には、無理に運用して株価の動きに一喜一憂する必要がないなど、一定の合理性があると思います。

この方法の最大の弱点はインフレです。日本は長らく低金利が続いたので、インフレのことを忘れていますが、アメリカで徐々に金融緩和が正常化して長期金利が上がってきていることや、日本政府の巨額の借金が、ある日突然牙を向いてハイパーインフレが始まるかもしれないなどの不安があります。

「相場に手を出すなが家訓だ」とか「資産運用で1円でも元本割れすると眠れない」とか言う方以外は、この 1. はお勧めしにくいですね。

 

2.  は、多くの専門家が推薦するやり方です。

すでに分散したポートフォリオを組んで資産運用している場合には、定額で取り崩すと、株価が低迷しているときは多く解約し、市場が元気なときは少なく解約することになり、ポートフォリオが崩れてきます。

定率で取り崩すと、安定したポートフォリオを維持したまま、市場が好調のときに多くの資産を売り、不調のときは少なく売却するので、もっとも長く資産の価値を維持できると思います。

しかし、定率取り崩しは、資産の運用の安定性では優れているが、生活の安定性では問題があるのでは無いでしょうか。

変化の少ない定年退職世代の生活において、毎月の受取額が金融市場に合わせて増減すると、結局毎日テレビで伝えられる株式市場のニュースや為替に一喜一憂することになりかねません。

金融商品としては非常に評判の悪い毎月分配型の投資信託が、シニア層に一定の人気が有るのは、金融リテラシーの面からは不合理で有るものの、安定を求める人間の心理からは合理的とも思われる面があると私が考えるのは主に生活者の視点での考えです。

 

3.  は、資産運用としての視点だけでは合理性を欠きますが、安定した幸せなシニアライフには良いのではないでしょうか。

はじめて資産運用のため個別株を買った若い頃、毎日株価が気になってこっそりトイレで株価チョックとかした覚えはありませんか。

 

仮にですが、年金額が毎月20万円で、年金資産を年間240万円取り崩せる人がいたとしたら、年金は2ヶ月に1回しか振り込まれません、年金の振り込まれない月に、例えば前述のSBI証券のサービスを使って、毎回40万円定額取崩しで振り込まれると、まるで「手取り収入毎月40万円のサラリーマン」状態の生活が実現し、これは家計簿の管理や生活設計などがとてもやりやすくなります。

 

皆さんは、3つの選択肢のどれかを選ぶことになりますが、置かれた状況は人それぞれなので正解はありません。

金融機関が開く無料セミナーで、ファイナンシャルプランナーから、常識ですと言われる方法ではなく、自分でよく考えて選びましょう。

貴方に勧める金融関係者や、それらと紐づいたファイナンシャルプランナーのポジショントークかも知れないと、少しだけ疑いながら自分で決めるしか無いですね。 

 

teinen.hateblo.jp