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【財政不安】財政健全化の先送りから、定年退職世代の備えを考える

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こんにちわ、安井宏@定年退職ブログです

「骨太方針」という名前で、政府から新たな財政健全化計画が公表されました。

これまでの計画の頓挫が明らかになり見直されたものですが、甘い経済見通しを前提にして、目標をさらに5年間先延ばした問題のある内容だと思います。

定年退職世代にとって、今後ますます重要になる社会保障の財源が確保できるのか、日銀に出口はあるのか心配になってきます。

とりわけ定年退職世代に関心の深い年金の受給開始時期や金融資産の運用について、今後の財政悪化にどう備えるのか考えてみました。

 

+++もくじ+++

 

財政悪化は社会保障にしわ寄せ必至

高齢者の医療や介護の負担は、これまでも真綿で首を絞めるように徐々に負担水準が上がってきました。

例えば、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療費の自己負担に一定の歯止めを設ける仕組みである「高額療養費制度」。

年収156万~約370万円の「一般」区分の人の、外来の負担は、12,000円だったものが、平成29年8月から14,000円に、平成30年8月からは18,000円に変わります。

これは一例ですが、医療や福祉の諸制度はサラミソーセージを薄くスライスするように少しずつ負担が増えていきます。

おそらく急激な負担増は、政治的にできないからでしょうが、いたるところでこのサラミ作戦が進行中です。

今年と来年では変化は少しですが、現在の定年退職世代が、医療費のかかる後期高齢者になる10年後15年後には、さらに負担増になっているのは容易に想像ができます。

フローの所得が自己負担の多寡を決定

医療や、介護などで自己負担を決める際によく用いられる言葉が「現役並み」「一般」「低所得者」という言葉です。

例えば、上述の高額療養費では、

  • 現役並み 年収約370万円~
  • 一般   年収156万~約370万円
  • 低所得者 住民税非課税世帯

となっています。

これにより、先の70歳以上外来の例では、現役並みの57,600円から低所得者の8,000円まで、なんと7.2倍もの差があります。

現役サラリーマンの時代には、レストランでも本屋でも、一つのモノ・サービスの値段は誰が買っても同じでした。せいぜい映画館で高齢者が優遇されているのが目につくくらいでしょう。

でも定年退職後は、一つのモノ・サービスに複数の値札がついています。

ここでのポイントは、所有する資産ではなく、年金や不動産収入など、フローの所得が判定を左右していることです。

制度の執行上、金融資産を把握しきれないのでそうなっているのでしょうが、賢くお金と付き合うため制度をよく勉強する必要があります。 

金融の世界では、同一の価値を持つ商品の価格差(歪み)を利用して利益を獲得しようとする取引のことを、アービトラージ(裁定取引)と呼びますが、定年退職世代としては制度の歪みを上手く使って、いわばアービトラージ型の生活設計を考えましょう。

年金受給の繰り上げ繰り下げの仕組み

定年退職世代の生活は多くの場合、年金収入(フロー)と金融資産取崩し(ストック)からなります。

この比率を左右するのが、いつから年金を受給するかです。

詳しくは、日本年金機構のホームページを参照していただきたいのですが、年金の受給繰り下げでは、フローの年金額は増えますが、早い時期に資産を取崩して年金受給まで生活しないといけません。 

年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間でも繰り上げて受給することができ、この場合1月当り0.5%減額されその額が一生続きます。 

一方、65歳で請求せずに66歳以降70歳までの間で申し出た時から年金を繰下げ受給でき、この場合、年金額が1月当り0.7%増額されます。 

一般的には、「年金額を増やすために、繰り下げ受給がお得」と喧伝されますが、「フロー重視か、ストック重視か」と問題を読み替えると、考え方が変わります。 

年金受給の繰り下げは慎重にすべきという記事は過去記事をご参照ください  

www.teinen-wakuwaku.com

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 財政破綻対策は外貨資産を持って

今回の緩んだ財政規律を見て、日本がイタリアのようになるのではと危機感を覚える識者も多いようです。

専門家でないわたしにはもちろん予測はできません。

財政破綻は、極力避けてほしいわけですが、万一の備えはしていたほうがいいと思います。

財政破綻した世界各国の例や、戦後の日本の例を見ても、急激な円安とハイパーインフレを予測するのが常道で、それに備えた議論もされています。

対策は意外と簡単で、金融資産の中で外貨建ての資産を持つことです。

外貨と言っても、ドルを現金で持っても仕方ないので、全世界の株式に市場の大きさに比例して投資できる、通称楽天VTといわれる楽天・全世界株式インデックス・ファンドなどで運用しながら、円に偏よらないポートフォリオを実現するのがいいのではないでしょうか。 

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 まとめ

かつての日本経済が輝いていた時代を知る定年退職世代にとって、現在の状況はとても心配です。

いまさら政府の政策を論じても仕方がないので、自分でできる対策を考えましょう。

年金受給開始時期は、税負担や働く状況自分の体調などを考えて自分で決めるしかありません。

一方で、資産運用についてはかなり自分で決定できる部分が多いです。

これまで経験したことのないインフレが来ることも想定しながら、自分で防衛していきましょう。

私のおすすめは外貨資産を持っておくことです。